はじめに:正しい費用を把握することは大事
住宅営業やリフォーム営業など建築CGはなくてはならない存在です。ですが「建築CGの依頼にいくらかかるのか?」「本当にその価格は妥当なのか?」という疑問をもつ工務店や不動産会社の担当者は多いでしょう。
建築CGの費用の相場は、物件の規模やグレード・納期によって数万円から数十万円も大きく変動します。「正直何が違うの??」となるのは当然です。正しい知識がなければ無駄な費用発生になり、後悔してしまいます。
本記事では、建築CGの費用の相場から、値段が左右する要因や、適切なCG制作会社の選び方まで、工務店・不動産会社・リフォーム会社が知っておくべき情報をまとめました。
建築CGの依頼の相場:用途・規模別ガイド
建築CGの費用は1カットあたり3万円~50万円が相場です。ただしこの数字はおおまかな数字で、実際の費用は物件の用途と規模によってかわります。
| 物件の用途・規模 | 費用の目安 | 特徴 |
| 戸建住宅 外観パース | 5万円~20万円 | 最も依頼の多いカテゴリー |
| 戸建住宅 内観パース | 3万円~15万円 | LDKなどの特定の空間 |
| リフォーム提案パース | 3万円~15万円 | 既存の図面活用で比較的低価格 |
| マンション外観・内観セット | 20万円~50万円 | 共用部含む全体的な提案 |
| 商業施設(店舗・オフィス) | 10万円~30万円 | デザイン性・高品質の要求度が高い |
| 大規模施設(複合施設) | 30万円~100万円 | 複雑な構造・高度な技術必須 |
なんでこんなに差があるの?
建築CGの費用の差は、単なる「会社の価格設定の差」ではありません!実際の作業の工数・難易度・使用しているソフトの費用の差の違いを反映しています。

建築CGの費用が変わる5つの要因
工務店・不動産会社がCGの予算を考えるときに、大切な5つの要因があります。
建物の規模と複雑さ
戸建て住宅と20階建てのビルでは、モデリングの工数がかなり違います。複雑な形状・窓が多い・外観の装飾が凝っていると、モデリングの工数が増え費用が増加します。図面の段階でシンプルな設計だとCGの費用は抑えられます。
完成度やグレードの違い
建築CGの完成度やグレードに違いが生じる理由は、作業にかける工数(時間・人件費)と使用する技術とデータの解像度が異なるためです。完成度とグレードを分ける主な要因は以下の通りで、制作ソフトの種類によってライセンス料が異なり、完成度に違いあらわれます。
- 質感の表現力(マテリアルとテクスチャ):単調な色や柄の画像を貼り付けるだけか、凸凹(ノーマルマップ)・光の反射率・透過率・汚し効果(デカール)を設定し、木目のリアルさや金属の反射まで正確に再現しているかの違いがあります。
- ライティングと計算の精度: 太陽光のみで簡易計算するか、レイトレーシングで光の進み方をシュミレーションして、現実に近い画像を描画できているかどうか。
- モデリングの精度:建物の大まかな形状のみを作成か、サッシの窓枠や角の面取りなど肉眼では意識しない微細な部分まで立体化しているかの違いがあります。
- 点景(家具・人物・植栽)の質と量:フリーの3D素材や周囲の背景や樹木も簡易的な表現か、リアルな葉の形状を持つ植物やその空間にあった表情・服装の人物を配置してストーリー性を演出できているかどうか。
- レタッチ技術:CGソフトから出力した画像をそのまま納品しているか、Photoshopなどの画像編集ソフトを用い、色調補正・空気感・周辺環境との合成を行っているかの違いがあります。
アングル数の違い
複数アングルを依頼すれば、1枚当たりの単価は下がって行きます。例えば同じ建物の3方向なら、
①モデリング→②素材・照明設定→③カメラアングル変更→④各アングルをレンダリング
という流れになるために、1カット目が一番高く、2カット目3カット目は追加料金が抑えられる場合が多いです。
依頼時の図面データの有無
CADデータやBIMデータがあるなどデータが充実している場合、仕様書で素材の確認ができたり最小限の確認で作業に取りかかれるため、納期短縮につながり追加費用を削減できます。
納期(緊急対応の有無)
通常の納期ではない特急対応では、割増料金が発生します。プレゼン予定が決まった段階で、早めにCG制作会社へ発注することが、コスト最適化につながります。

建築CGを上手に依頼する5つのコツ
図面やデータをそろえて依頼しよう
図面が揃っているとCG制作会社の確認作業が大幅に削減され、時間と費用が抑えられます。
- 平面図・立面図・矩計図など
- 屋根・外壁・床材・壁材の仕様書
- CADデータがあれば理想的
やりたいことを明確にしよう
あいまいな指示では、修正回数が増え費用が増加します。「玄関ポーチのタイルの色をグレーに変更して」のように具体的な指示をすることやイメージ画像を共有することで、修正回数を減らせます。
セットで注文しよう
1カットの発注と3カットの同時発注では、1カットあたりの単価が抑えられます。営業に必要な全アングルを最初から依頼したほうがお得になります。
グレードを考えてお願いしよう
全部グレード高いほうにするのではなく、用途に応じて選ぶのが賢い選択です。販促用の場合、フォトリアルなCGが投資効果が高くなり、プレゼンテーションの初回提案の場合は、スタンダードなグレードでお願いしましょう。
複数業者を比較しよう
同じCGの依頼でも、制作会社によって費用は15%~30%程度幅があります。最低3社への相見積もりをおすすめします。その時に「修正回数の上限」「納期」「無料修正に含まれる範囲」も合わせて確認することが重要です。
建築CG依頼の一般的な流れと必要日数
一般的な住宅の外観モデルのCG依頼から納品までの標準フローは下記のようになります。(通常1~2週間)
図面・仕様書の確認・イメージの共有
費用・納期の確定
モデリング段階での形状確認と調整
素材の設定、光の表現の設定
クライアントのご要望の反映と納品形式の対応

よくあるご質問
- 「相場より安い業者」は品質が悪いのですか?
-
一概には言えません。参入したばかりの制作会社は割安な傾向があります。またベトナムなどの海外スタッフを活用している企業は低価格です。ただし修正対応に時間がかかることも考えられます。
- 修正は無料で何回まで対応してくれるのですか?
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制作会社によって異なりますが、一般的には「修正2~3回」を含むことが多く、それ以降は追加料金(1回3,000円~10,000円程度)がかかります。修正回数や追加費用が明記されている会社が安心です。
- 自社で簡易的なCGを作ることはできませんか?
-
はい、可能です。3Dモデリングやレンダリングソフトを習得すれば、自社で制作可能です。ただし習得にかかる時間やソフトの利用料・制作時間・品質を考えるとプロに外注することで、設計業務に集中しながらクライアントの満足を向上できます。
まとめ:建築CG依頼は「投資」である
建築CGは単なる「完成イメージのビジュアル化」だけではなく、営業効率の向上・設計検討の加速・顧客満足の向上をもたらす投資です。
費用・相場を理解して、自社の営業戦略に最適な制作会社・グレード・納期を選択することが、建築CG依頼の成功のカギです。
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